携帯電話での絵文字は、メールや、iモードなどのWebサービスの入力欄などで使えます。これは、絵文字が、携帯電話の内部では漢字やアルファベットなども文字と扱うのと全く同じ仕組みを利用しているためです。 携帯電話の内部では、漢字やアルファベットといった文字は、一文字一文字が1byte〜数byteのデータで表現されています。たとえばある携帯電話の場合、「A」という文字は、1バイトの「65」という数値で、「ア」であれば「65395」という数値としてそれぞれメモリ内に登録されています。携帯電話内のマイクロコンピュータは、メールの本文を表示する時に、メールデータが入っているメモリから、この数値を読み出して、その値が65ならA、65395ならアと画面に映し出しているわけです。 絵文字もこれらの文字と同じように、「この絵はこの数値」と決められています。iモード端末の場合は、「晴れ」を意味する太陽のマークの数値は「63647」(10進数)となっており、この値があれば、文章中に太陽の絵が表示されるわけです。 このように、「どういった数字が文字や絵文字を表示するか」というルール、決まりごとを“文字コード”と呼びます。パソコンや携帯電話では、文字コードの体系は共通になっています。半角の英数字などはASCIIコード、漢字などの日本語文字を中心にしたセットのJISコード、JISコードを元にASCIIとバッティングしないように日本語文字部分を一部ずらしているシフトJIS、世界の多く文字をサポートしたUnicodeなどがよく使われています。 iモード用のHTMLデータを作るにはシフトJIS、携帯電話内部のメモリでの表現にはUnicodeを2byteで表現するUTF-16……など状況に応じて使いわけています。 絵文字に関しては、これらの文字コードに含まれていません。絵文字の値と、各文字コードで使っている値がバッティングしないように、各携帯電話事業者では独自に絵文字部分の文字コードを決めて使っています。 たとえば、携帯電話のメールの場合、そのデータの文字は、JIS、あるいはシフトJISで表現されています。そこで、携帯電話では、漢字やアルファベットが割り当てられていない、空いている範囲の値に絵文字を割り当てます。文章中に絵文字に割り当てたデータがあれば、絵文字が表示されるようになっています。 また、ある事業者では、エスケープコードという「これから絵文字のデータを送るよ」という目印になるようなデータを置いてから、絵文字の内容を表す文字を置くことで、この絵文字のデータを表現するようになっています。 なお、NTTドコモのデコメ絵文字(auのデコレーション絵文字)は、文字と同じようなサイズの画像で、絵文字とは別の仕組みとなっています。
絵文字は、もともと携帯電話事業者によって独自に作られ、実装されてきたため、事業者によって、どんな絵文字があるかないか、どのような絵が描かれているか、その絵文字がどの文字コードに割り当てられているか、といった点が異なります。 そのため、以前は、A社の携帯電話からB社の携帯電話へ絵文字入りメールを送ると、絵文字部分が〓という文字に化けてしまったり、表示されなかったりするということがありました。しかし、現在では絵文字変換機能が提供されており、各社のサーバーが絵文字入りメールをやり取りする際に、自動的に他社の類似した絵文字に変換して送受信するようになったため、異なるキャリア間のメールでも、絵文字入りのメールがやり取りできます。 似たような絵文字が各事業者でも見られるようになっていますが、もともと絵文字は各携帯電話事業者、メーカーで実装しているものであるため、ニュアンスも含めて完全に同じになるというわけではありません。 たとえば、「晴れ」をイメージさせる絵文字は各社ごとに用意されていますが、ドコモのある携帯電話では太陽の絵だけで表示される一方、ソフトバンクの携帯電話では太陽に顔が描かれていることもあり、イメージの一部に違いがあります。 また、どのような状況でも絵文字が利用できるわけではなく、今でも絵文字が使えない環境もあることは気をつけておいたほうがいいでしょう。ドコモから携帯電話以外へのメールでは絵文字は全て〓という形になり、見ることができません。auから携帯電話以外に送ると、絵文字で利用されていたメール送出用JISコードになりますが、パソコンなどで見るときには対応ソフトを使わないと絵文字の部分が化けて表示されてしまいます。
絵文字[PC]|絵文字[モバイル]